黒部川源流域
平成16年9月20日−23日
9月20日 1日目 晴れ 自宅−北陸道−富山IC−折立−太郎平小屋
9月21日 2日目 曇り後晴れ 太郎平小屋−薬師沢小屋−雲の平山荘−高天原峠−高天原山荘
9月22日 3日目 雨 高天原山荘−岩苔乗越−黒部源流−分岐−日本庭園−分岐−三俣山荘−黒部乗越−黒部五郎小舎
9月23日 4日目 雨のち曇り 黒部五郎小舎−北側カール−分岐−黒部五郎岳−分岐−赤城岳−北の俣岳−神岡新道分岐−太郎平小屋−三角点−折立
 1日目 9月20日   10:38折立−11:48三角点11:58−13:40太郎平小屋  
 朝早くに家を出て10:20に折立に到着、準備をして無料休憩所のボックスに登山届を出す。休憩所の入り口脇には飲料水の自動販売機がある。登山口を入った所に愛知大学生の遭難供養塔が建っている。
 ここから太郎平小屋までただひたすら登るのみである、しばらくは風通しもなく樹林帯の中の足元の悪い道を登り三角点に到着。北に弥陀ヶ原から室堂、西に薬師岳が山頂は少し雲が掛かっているが大きくそびえている。しばらく休憩し10分程登ると樹林帯からぬけ登山道の荒廃を防ぐため木道や石畳の道となる。
 久しぶりの山である事と、余分なものを詰めすぎたせいかザックが重くいい加減肩も痛くなり嫌になり始めた頃太郎平小屋が前方に見えた。
 当初の予定通り今夜はこの小屋泊まりとする。すぐに帳場で1泊2食8,400円の宿泊の申し込みをし、ついでにビール500ml700円を購入し指定された「みずばしょう」へ。部屋の前に棚がありそこへ自分の靴を置く。部屋は4畳に板の部分が1.5畳の計5.5畳である。先客が1人でその後2人増え結果4人で1部屋となった。食事は1階の食堂で5時半からとのこと。
 またまだ時間は早いが押入れからふとんを出し寝場所を確保した。ビールを飲み干しふとんに入ってひと寝入り、目が覚めるとまだ1時間程度しか経っていない、今度はストーブと一式を持って自炊室へ行きコーヒーを飲む。傍らでは25人の団体さんの一部の10人が小宴会(半分は年配の女性)をしており宴の真っ最中。飲み終えると早々に部屋に引き揚げ再度ふとんにもぐりこむ。
 5時半ちょうどに食事の生放送があり食堂へ。毎度の事ながらごはんと味噌汁はお代わり自由である。冷奴や揚げ物.豚の角煮などなかなか種類に富んだ食事である。食器は各自揃えて片付ける。後は部屋に帰り同室の人たちと山の事等でしばらく話し7時半ごろには4人とも床に着いた。
 2日目 9月21日 4:30起床5:30食事6:05出発−6:55最初のベンチ−7:55薬師沢小屋8:10−雲の平への急登−
                10:10アラスカ庭園10:43−11:24高天原分岐−12:52高天原峠−13:35高天原山荘  

             
高天原山荘−10分−高天ヶ原温泉−12分−高天原山荘
 別に興奮しているわけでも無いのに1.2時間おきに目が覚め熟睡ができずそうこうしているうちに4時ごろに風がきつくなり、窓の外を見るとガスで何も見えない。しばらくすると部屋の電気がつき同室の人たちが部屋の外を見てため息をついている。5:30に食事の号令があり食堂へ食欲は意にはからずもご飯と味噌汁をお替りしてしまった。その後所要を済ませ6:05に小屋前で記念撮影をしてとりあえずは小屋前から木道を太郎山方面に少し歩き分岐を左に取り薬師沢小屋へむけて約400m強のくだりである。最初のベンチまでの40分ほどは雨が降ったり止んだりと嫌な天気だったが何度か沢を渡りカベッケケ原に着く頃にはすっかり晴れ小屋に着いた時は青空になっていた。小屋でしばらく休憩し小屋前の吊橋を渡り鉄はしごを下りて沢を4、50m行くと大東新道と雲の平への分岐があり雲の平への急登に取り付いた。普通の登山道であればまだ登り易いのであるがいかんせん大きな岩と言うか石ばかりでその上に苔が着いているため非常に滑りやすく、まだのぼりであった事でほっとした。
 1時間半ほど喘ぎながら登ると木道になりやがてアラスカ庭園に出る。庭園に着くちょっと前から雲が切れ始め展望が開け360度見渡す事が出来、すれ違ったやはり単独の男性も「最高の天気ですねー」と言っていた。
 ここでおにぎりを詰め込み30分程何度も周りの山を眺め多分あれが明日登る黒部五郎岳だろうと、そしてその左に尖って見えるのは笠ケ岳であろう。ずーっとここで眺めて居たかったがそういうわけにも行かず、なだらかな雲の平山荘までの木道をまるで子供が珍しいものでも見るようにキョロキョロしながら歩く。山荘には寄らず高天原への分岐を北に取りしばらく登った後峠までのなかなか急な下りがあり途中鉄はしごが3ヶ所程あり少し緊張するところであった。

黒部五郎岳?
 峠から暫らく歩くと川を渡る丸木橋がありその手前でしばし小休止しタオルを冷たい沢の水でぬらし身体を拭いたり、顔を洗ったりさっぱりした後、高天原山荘へ。
 早めに着いたのは、今回の最大の目的の内の1つである高天ヶ原温泉に入るためである。着いた後、1泊2食の手続きをしザックを指定場所に置き寝場所を確保し、その後受付でビール(太郎平小屋と同じ700円)を購入し温泉までぶらぶらしながら行くと、硫黄の臭いがし沢の左側に簡易な建物らしきものが3つありその真中が男性用(混浴、他は女性専用と女性専用露天風呂)であり先客が2人。ビールを飲みながら30分ほど出たり入ったり。

高天ヶ原山荘噂通り何とも風情のある小屋
これでも2階建て、ウグイス張りである

男子用(混浴)湯ノ花が多く
硫黄臭がそこそこする
 温泉から山荘に戻る途中ふち紅葉が目に入りやはり2000m.の高地を再認識する。山荘に戻り布団に入ってうだうだとしたり、ザックの荷物やゴミを出したり入れたりするうちに夕食の声がかかり階下の食堂に下りてゆくと5人分の食事が用意してあり、今日の宿泊は5人。山荘の人達も一緒に食事をしながら山の話に花を咲かす。食事を始めた頃から雨が降り出し終わる頃にはそこそこ強くなり翌朝には晴れる事を願うがどうなることやら。
 夜は雨が上がったかと思うとまた降ったりの繰り返し、寝返りをするたびにギーギーと音が鳴り武家屋敷の廊下のようである。今夜もやはり疲れているのになかなか熟睡ができず2時間おきに目が覚める。そうこうしているうちに空が白み始めてしまった。
リスト 黒部源流2
inserted by FC2 system