4月30日〜5月1日
雷鳥沢キャンプ場 2274m
漠然とではあるが以前から雷鳥平で雪中テント泊をしたいと思っていた。ゴールデンウィークの後半は
予定があるので休みを取って前半に行こうと、スケジュールを組む。
単独の予定なので車ではなく、高速バスでの行動計画を立てる。大阪を夜に出発し翌早朝に富山着
地鉄の1番か2番電車で立山へ向かい、ケーブルで美女平へそして高原バスで室堂へ到着。その後
テン場へ移動しテントを設営し、別山乗越か一ノ越へ。天気が良く体調も良ければ雄山へも、とバッチリ
の計画である。
地鉄富山駅5時20分始発立山行き急行 |
6時30分の美女平行きケーブル |
室堂ターミナル |
室堂ターミナルからみくりが池温泉への雪道 |
29日の夜9時40分に奥さんの運転する車に乗り千里中央へ、待つこと20分ほどでバスが到着し、定刻ど
おり10時10分に富山へ向けて発車する。京都までに数箇所のバス停に寄りお客さんを乗せ、後は寄るの
高速を富山へ向けて走る。
定刻少し前にJR富山駅前に着き、そのまま地鉄富山駅へ行き、立山までの切符を買い、駅前のコンビニ
でおにぎりとサンドウィッチを購入する。5時20分地鉄富山駅初の立山行き急行にの乗る、車内は始発電車
にしてはまあまあの人である。スキーやボードや山の格好をした人が殆ど。地鉄に乗るのは37・8年振りで
ある。
両親の出身が富山なので高校ぐらいまでは国鉄で帰省し、富山駅からは地鉄で上市へ向かいそこから
バスに乗り、四谷尾という集落まで行っていた。
6時10分に立山着。すぐに室堂までの往復乗車券を購入(JAFの会員証と割引チケットで10%オフ)
6時30分のケーブルで美女平へ向かう。7分で美女平、すぐにバスに乗り換え、10K超の荷物やスキー
板ボードは別に300円を払う。当然私の荷物も10K超。美女平まで来ると雪も回りにそこそこありバスが
高度を上げて行くにつれ、両側に雪の壁が高くなってゆく。室堂ターミナル手前で19mの積雪だそうである。
小一時間で室堂ターミナルに到着。洗面所で水を調達し、階段を上がって外に出るとガスで視界は効か
ない。風もあるので防寒具代わりに雨具の上を着て、テン場へ向かう。みくりがいけ温泉の所からしばらく
行くと下りになるのでアイゼンを着ける。雷鳥荘からテン場への斜面にはTバーリフトが設置してあり
スキーヤーはこれを使って楽に登る事が出来る。
偶然「雷鳥」に遭遇人に会っても逃げません |
雷鳥沢テント場の管理棟の屋根 積雪は約10m |
テント設営中 |
設営完了 今回はスノーフライです |
雷鳥荘のちょっと手前で道の右側のハイマツが出ているところで雷鳥を1羽発見、頭と尾っぽに色が付き
体はまだ真っ白である。皆な立ち止まってしばし撮影タイムである。Tバーリフトの横をテン場へ直降下管理棟
に近い場所が空いていたのでそこに決める。ブロックのことも考え50pほど掘り下げその雪を回りに積み上
げる。結果としてコレが良かった。今回はレインフライではなくスノウフライ。竹ペグでロープを張りテントを固定
する。
雷鳥坂より浄土山・一ノ越を望む |
奥大日岳の雪庇 |
雷鳥坂よりテン場・みくりが池・雷鳥ヒュッテ |
立山三山 |
設営後、ラーメン(チーさんに教えてもらった棒ラーメン)を作って食べる。休憩後、剱岳を見に別山乗越へ
向かう。雷鳥坂はスキーヤーやボーダーで一杯。夏道と違い雷鳥坂に向かって左側の尾根筋みたいな
ところを直登する。本当に直登で初めの半分は何とか登れたが、後半は20歩でゼイゼイ15歩でハアハア
と休憩ばっかり、やはり高度順応が出来てないようで頭が痛い。天気は頭とは逆で晴れ模様。しかし、
山の天気は変わりやすい、本当に変わり易い。ドピーカンかと思えばガスが掛かり横殴りの風に雪混じり
、かと思えばみぞれが降ったり難儀なものである。
しかし、晴れ渡った青空に生える立山三山や、浄土山から室堂センター・テン場となんともいえない
素晴らしい景色である。
浄土山 |
剱御前小舎 |
雲にかかった剱岳 写真では分かりませんがめっちゃ風が強い |
雷鳥坂を滑るスキーヤー・ホーダー |
スノーシューもカンジキも今回は持ってきていないのでつぼ足か、アイゼンである。雪の状態としてはもう一つ
であるが、ずぼずぼと言うほどではない。後で家に帰って見ると、ほぼコースタイムで別山乗越まで登った。
しかし、剣御前小舎に着くと87kの私でも飛ばされそーな強い風である。思わず耐風姿勢を2・3度取って
しまった。ガスも掛かっており今回の目的の内の一つである剱岳を見ることは出来なかった。一応剱岳の写真
を撮り直ぐ下山する。
横殴りの風で飛ばされた雪が顔に当たり目を開けている事が出来ない。しかし、雷鳥坂を10mほど下ると
風はウソの様に感ぜずとっとこと小走りのように駆け下り、あっという間にテン場まで戻ってしまった。
一息つくと、やっぱり温泉に浸からないわけには行かず、雷鳥ヒュッテへ行きゆっくりと温泉に浸る。「いい」
やっぱり温泉は「いい」。上がってコレも「いい」生ビールを頂く。あぁーっ、旨いっ!フロントに戻って見ると
「Tシャツ2005年版40%オフ500円・定価2500円」?そんなあほな80%オフちやうのと思いながら聞くと
「80%オフと書くと売れ残りみたいで(正味売れ残りのやのに)お客さんに馬鹿にされるから40%オフにして
いるんです」と....1枚買いました。
テントに戻り、かやくご飯を暖め味噌汁と一緒に晩ご飯を済ます。あとは適当にゆっくりして寝るだけ。
しかーし、この後天気が急変と言うか予報どおりと言うか温暖前線が通過したようで大変だったのである
大日三山 |
雷鳥坂から別山乗越 |
テン場より一ノ越 左雄山 右浄土山 |
景色を見ながら夕食前の一杯 |
夕方5時ごろから風が強くなり、雪が混じり出す。フライシートを叩く音がヤケに大きいので外を見ると みぞれである。あーっぁ、何でやねん、せっかくの休みに来た立山やのになってこったい!
しばらくすると又フライを叩く音が変わっているので外を見るとなんと今度は「みぞれ」、えーっ何じゃこりゃ、温暖前線か?このやろーっ!またまた、しばらくすると風が強くなり本格的に雨。くっそーっ!風も益々強くなり、下界の台風の用である。
30分程すると何か冷たいものが手に感じるので、ふと見ると雨粒である。えーっ、何でや、まさかテントに穴か?そんなアホナ!よーく見ると、ミシンの縫い目から雨水がしみ込みポタポタと落ちているのである。くっそーっモンベルめーっと思っても、この雨じゃ仕方が無いか、殆ど諦め状態である。
雨はひどくなる一方、雨漏りも益々ひどくなり寝ている状態ではない。2時間ほど我慢していたが雷鳥ヒュッテに避難しようと思い外へ出るが、ガスで10mほどしか視界が効かず、歩き出すが迷いそうになりテントに戻る。その途中風でテントを倒されたソロの人と会い、一緒に管理棟へ避難する事にする。やっぱり彼(横浜から)も2時間ほど頑張っていたが、足元が冷たいなぁ、と思ったらテントが倒れていた。との事で避難せざるを得なくなったようである。コレが8時ごろである。
2時間ほど2人でうだうだと喋っていると、5人グループが来て、やはりテントが風で倒されたとの事で、シュラフ持参で雛である。しばらく風雨がきつかったが12時ごろに外を見ると、何と雨が止んでいるで先の人と2人でテントに戻る。涸れのテントは見事にペシャンコ、飛ばされないように固定したあったので大丈夫であった。私のテントと言えば何とか倒れずに建っていてくれた。しかし、中はびしょびしょの水浸しである。30分程掛かりタオルで拭き、何とか寝れる状態にする。 そんな訳で写真は無〜〜〜い。
一夜明けたテン場 |
撤収後の私のテント場 |
雷鳥ヒュッテより奥大日岳 |
雷鳥坂 |
てな訳で一夜を過ごし寝れたような寝れないような、それでもテン場は5時前から起き始め食事の用意を
したり、朝独特の音があちこちから聞こえる。テントの回りの雪ブロックは昨夜の雨で8割方融けている。天気
は今日も雲が低く、剣御前小舎も雄山も大汝山も富士の折立も全く見えない。早々に撤収して帰る事にする。
地獄谷 |
雷鳥荘の近くで雷鳥 |
でも、慌てて撤収する事も無いのでゆっくりと、うだうだ撤収をしているとその間に4組ものパーティーが私の
後に撤収を始めたのに完了してテン場を後にした。
ようやく、テントを畳み、室堂センターに向かう。