空木岳
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 平成16年7月24日−25日
 アルプスに登りたいが暫く(ほんとに長い期間)登っていないので不安で一杯なのと体力的な不安や技術的な事もあり、何かそのような事を教えてもらいながら登山できないものかと色んなホームページを見ていたら、長野県山岳協会のホームページで空木岳の登山教室を募集していた。早速ネットで申し込みをすると、集合時間その他詳細がメールで送られてきた。7月24日林道終点に8:30分集合である。早朝、大阪を出てもいいのだが前日の夜に出発し集合場所で前夜泊にする事にした。
 仕事を終えて自宅に戻り皆と夕食を採り、風呂に入り9時過ぎに出る事が出来た。吹田からICから名神高速に乗り一路、中央高速の駒ヶ根ICへと向かう。かつて私が免許取立てて間もない頃、野沢温泉へ友達とスキーをしに夜の国道を(当時高速道路は前線開通しておらず、又有料であるので出来るだけ国道わ通った。)走っていると、前後に走っている車は殆どが大型トラックばかりで怖い思いをした。それと夜は回りの景色が判らなくてあまり楽しいものではない。だから夜の、ましてや深夜の高速道路は大嫌いだ。
 途中2度ほどパーキングエリアで休憩し、駒ヶ根ICに1時頃に着き、林道終点の駐車場に1時半頃に着く事が出来た。シートを倒し寝袋を出していると雨具を持ってくるのを忘れている事に気づきどうしょうかと思うが、今更取りに帰るわけにも行かずどうにかなるだろうと言う事にして、とりあえずビールを1本飲み寝袋に潜り込む。
 
 ぐっすり寝たようなそうで無いような5時に目が覚めてしまいどうしてももう寝れないので外は既に明るかったので起きる事にし、寝袋をしまい、ザックに荷物を詰めなお、コンビニで買ったパンとソーセージ、ハンバーガーをポカリで流し込む。
 5時半頃から登山者が登り始め1時間ぐらいで駐車場は20台ほどに増え一杯になった。そうこうしていると8時半頃に協会の人から電話があり、9時半頃に合流する。参加者は一般参加が男3人、女性3人の6人、協会の人が3人でサポートし合計で9人のパーティーである。準備運動をし教会の方が先頭と最後尾に付き1列になってゆっくりと歩き出す。年齢も体力も性別も経験も違う人たちが一つのパーティーで行動するのは引率が非常に難しいのではないかと。
 今日は今夜の宿となる空木岳避難小屋まで約1200mの高度を稼ぐことになる。協会の人と話をしながらゆっくりとした歩調で確実に高度を稼いでゆく。先頭を歩くのは、普段は地元の酒造会社に勤めているサラリーマンでちょっと小太りでヒマラヤの8000m級に登った事があるという渡辺さんである。一見山やには見えない。
 記録と写真を失くしてしまい、記憶を頼りにするしかないので頼りないが小1時間で改装されて新しくなった池山避難小屋の側の水場に着き小休止、水を飲み10分ほどで再び歩き出す。団体で行動する時等にいつも思うのであるが、初めに並んだ順番やバスに座った位置等は誰が決めたわけでもないが一度休憩などで解散しても、集合して再度並ぶ時等は決まって最初の順番どおりになる場合が殆どである。安心感を求めているのかなぁ。などと思いながら1時間ほど歩いては5-10分休憩と言う2度ほど続くと今度は昼食の大休止。
 兎に角このコースは空木岳頂上までひたすら登るのみである。途中で大きく切れ込んでいたり痩せ尾根になっていたりする場所があり、後から地図を見てみるとそこが大地獄・小地獄だったようである。五番関から山上が岳へ登る道とあまり変わらないように思える。登山道自体ははっきりとしており迷う事はまず無いが何と言っても登りが続くのでいい加減嫌になってくる。この辺に来ると山頂ピストンの下山者と時たますれ違ったりする。そうこうして1時間半ほど雑木や石楠花の中を歩くと尾根コースと谷コース(避難小屋コース)の分岐でそこから15分程で今日の宿泊地である空木岳避難小屋に到着である。写真で見た小屋とは大違いで新しく非常に綺麗である。また少々の臭いは仕方が無いが(水洗でないので当然)清潔で綺麗なトイレも併設されている。
 小屋の前からは駒峰ヒュッテと空木岳の頂上を望む事が出来き、2.30分ぼーっとしていると日が傾き夕焼けになったと思うまもなく空が暗くなり空木岳の稜線がくっきりと夕闇の迫る空に浮かびなんともいえない感じである。今回は夕食と明日の朝食は主催者である協会の方で用意していただけるので楽である。
 アルファー米にカレーであった。定番とはいえやはり動いた後の食事は最高である。ビールも1人に1本割り当てがあり大満足である。協会の人の大きな荷物の理由は参加者の食料とこのビールであった。食事の後、これも又協会の方の持参されたお酒で皆さん集まり飲みながら山の話に花を咲かせその内1人2人と眠たくなれば寝袋行きである。
 夜中1度トイレに起きたとき、空を見上げると満天の星空、山の魅力の1つである。

 朝、目が覚めると既にお日さんは出ており外は明るい。既に山頂に向かった人もいるし、食事中の人、作っている人や様々である。ちなみに昨夜の避難小屋の宿泊人数は15人ぐらいでちょうど定員といった具合である。朝食も協会の方に作っていただいたきのこ粥である。朝食の前に、ひんやりとした朝の空気の中でコーヒーを飲み空木岳をみる。朝食を終え、荷物を詰め小屋の周りを掃除し準備運動をし頂上へと出発である。避難小屋から頂上まで距離は約1.2kmで標高差は約350mあり、結構きついものである。順番はやはり何となく昨日と同じになり私は真中辺でゆっくりと一歩づつ協会の方の高山植物の説明を右から左に抜けるように聞きながら登ってゆく。見えている所に着くのは意外と時間がかかるもので、1時間ほどかかって頂上直下の駒峰ヒュッテに到着、ザックをデポし空身で頂上まで行く。ちょっとガスっていたが皆で写真を撮ったり、昨夜の残ったビールで乾杯をしたり30分ぐらいを頂上で過ごし、ガスが濃くなってきたのでヒュッテまで戻りデポしたザックを回収し、帰りは尾根道を取って下りる事になった。
 あとは駐車場まで下りるだけなので時間的にも十分余裕があり、途中駒石で胎内くぐりをしたりゆっくりと下り、避難小屋への分岐へ合流し後は昨日と同じ道である。2時頃に駐車場に下りる事ができ、その後「こまくさの湯」に全員で行き、露天風呂で山の疲れを取り一路大阪へ
 意外と早く7時前には自宅に帰る事が出来た。

 今回全く知らない人達とパーティーを組んでの山であったが、やはり共通項があるので直ぐに数年来の知り合いのように話をする事が出来なかなか楽しい山であった。
  
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